神社は全国8万社あるといいます。そこで働く神職は約2万人だといわれています。厳しい神社経営の中で、赤坂氷川神社の禰宜(ねぎ)、恵川義浩氏(36歳)氏の取り組みは、今後の神社経営を考える上で示唆を与えてくれます。
彼の一言一言には、現状の危機感と使命感が伝わってきます。
「神社や日本の伝統の良さを次世代に伝えること。そして神社というものをきちんとした形で残してゆくことを、自らのミッションとして自覚」
「全国の神社の倒産・廃墟化の危機が迫る中、・・・さらに日本の教育改革と、それを通じた日本の伝統文化のルネッサンスを指向している」
「神社の世界では、昔から『言挙げ(ことあげ)せず』と言いまして、“自己主張してはいけない”という基本姿勢があります。ただそうは言っても、神社にとって厳しい時代を迎え、教化活動(情報の共有化)も必要という動きに、最近ではだんだんなってきています」
日本の伝統を伝え、ビジネスを改革する――街おこしのキーマンは「神社経営の変革者」(後編)